河北潟のフナを食べる2
先日作ったしかけで、河北潟のフナを釣ってきました。
水門付近で準備をし、タナ取りゴムで底を探って、棒ウキとグルテン5で釣っていると、30分ほどでフナが釣れました。
フナがマブナなのかヘラブナなのか、見分けがつきません。グルテンで釣れるということはヘラブナなのでしょうか。
前回、臭みが強かったので、今回は臭みを抜くことを徹底しました。まず脊髄に切り目を入れて、ボウルに入れて水道水にさらし、血を抜きました。その後、はらわた・うろこ・えら・ひれ・しっぽを取りさりました。そして酢水に漬け、その後、体表面のぬめりを落とすため、たわしでこすりました。
ガスレンジの魚焼き器で焼きます。
焼いたフナを干し網に入れ、一晩干しました。
干した時点ではまだ、体表に臭みがありました。これは皮の臭みだと思われたので、ゼラチンで固まった体表の皮をはぎました。ここまですると、臭みはほとんどありません。
フナを筒切りにし、鍋に水・フナ・味噌を入れて30分ほど煮込みました。煮込み中ににおいをかぎましたが、身から少し泥臭いにおいがするものの、あまり気になりません。徹底した臭み抜きによるものと思われます。
最後に刻みネギと、しょうがのすりおろしを少し入れて火を止めました。
これでフナこくが完成しました。「こく」とは濃醤(こくしょう)のことで、味の濃い味噌汁です。
食べてみると、臭み抜きと味噌のおかげで、ほぼ臭みはありません。汁にはうまみがあるので、フナからダシが出ているのでしょう。
しかし、あまりにも臭み抜きをしすぎて油が抜けたのか、他のサイトでいわれているような、フナの脂っこさによるうまみはありませんでした。油の抜けた身を食べている感じです。また、フナには小骨が多く、食べながら頻繁に小骨を吐き出さねばなりませんでした。
食べてみた感想としては、ここまでして食べるほどうまいものではありません。皮を取らなければもっとうまいかもしれませんが、臭みがつよくなるかもしれません。
また、河北潟の水質に不安があります。戦前にフナが食べられていた時代とは潟の広さや排水の状況が違うので、食べると体に毒な成分が入っているかもしれない。それさえ不安がなければ食べるのですが、そもそも河北潟のフナを食べるという話はあまり聞きません。
それに、戦前食べられていたのはマブナでしょうが、今、河北潟に多いのはヘラブナです。マブナとヘラブナでは味も違うでしょう。やはり、寒ブナ漁がおこなわれている邑知潟のフナの方がよいのでしょうか。