金沢在住パパ スローライフをめざして

金沢在住、二児の父です。節約や工夫、家庭菜園、釣りなどで生活を楽しくするための記録です。

河北潟のフナを食べる

 私は昔から変わった食べ物が好きでした。今でも外食先で鯉の空揚げや洗いを見つければ必ず注文するし、一回は鯉を通販で取り寄せて鯉こく・甘露煮を自作しました。特に川魚の中でも、泥臭いといわれ、必ずしも人気のない鯉やフナに興味があります。

 

 私の母方の祖父は津幡在住でした。祖父が子供のころは河北潟のフナを兄弟と一緒に釣り、焼いてから甘辛く煮て食べたそうです。その話を聞いた時から、いつか河北潟のフナを釣って食べてみたいと思っていました。

 

 2020年の2月ごろから、河北潟でのフナ釣りに挑戦し、とくに地元の人にヒャッコクと呼ばれる釣り場(薬のアオキの側です)に何度も出かけましたが、寒い中1日粘ることを繰り返しても、いつまでも釣れませんでしたので、しばらく海釣りに移っていました。

 

 4月に入って久しぶりに河北潟ヒャッコクに出かけ、他の釣り人を真似して潟の水門に糸を垂らしたところ、1時間ほどの間に2匹のフナが連れました。後で知ったのですが、この時期は「乗っ込み」といって、産卵を控えたフナが浅いところまでエサをあさりに来るので、よく釣れるそうです。この経験から、フナが釣れないのはその場所にフナがいないからだとわかりました。いないところでいくら待っていても釣れませんが、いる場所にいる時期に糸を垂らせば、短時間に大量に釣れるのでしょう。

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河北潟で釣れたフナ

 フナをクーラーボックスに入れて帰り、すぐに調理することにしました。家に帰って、台所でフナをしめて、ネットの情報を頼りに調理しました。うろこは取らず、内臓とエラを除き、まずは焼いて臭みをおさえます。

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焼かれたフナ 焼きたての蒲鉾のようなにおいがした

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番茶で煮てしょうゆで味付け

 その後、骨を軟らかくするために番茶を入れた水で長時間煮込み、しょうゆや砂糖、みりん、酒などで味付けしました。かなり長時間煮たと思います。しかし、この段階から不快なにおいが強くしました。よく掃除されていない金魚鉢からする、水が腐ったようなにおいです。ショウガを入れてにおい消しを試みましたが、特に効果はありませんでした。 

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完成したフナの甘露煮

 不快なにおい、つまり川魚の泥臭さであるゲオスミン臭は、煮汁の中に出ていたので、煮汁から取り出して皿に盛りつけると、においは弱まりました。そこで、そのまま食べてみると、意外なことに味的にはかなりよかったです。身が締まっていて、うまみもあり、食用魚として十分な満足感がありました。

 しかし、食べてからしばらくすると、胃の中から金魚の水槽のようなにおいが上がってきました。我慢すればぎりぎり我慢できますが、食べ物のにおいではないので、かなり不快です。

 我慢しつつ完食しましたが、においに辟易して、全体的な感想としてはうまいとは思えませんでした。

 

 この金魚鉢のようなにおいを軽減できれば、フナはおいしい魚になるでしょう。原因や対策はいくつか考えられます。

 

➀泥抜きをしなかった。たらいで数日間活かしておけば臭みが抜けたかもしれない。

②うろこをとらなかった。水質的にあまりきれいな場所ではなかった(下水処理場近く)なので、うろこに臭みが溜まっていたのかも。うろこをとればよかった。

③煮る料理では、臭みが水の中に出て、煮込んでいる間に身に臭みが染みついてしまう。煮汁を何度か代えればよかったか?

④中華風に、中華鍋で揚げ、油は捨てれば、油に臭みが逃げていっておいしくたべられるかもしれない。

 

 身の質や味的にはおいしい魚だと感じたので、何とか臭みを抜けばよい食材になるでしょう。また、寒ブナの季節のほうがおいしいのかもしれません。

 また釣って料理法の改善にチャレンジします。しかし、そもそも水質の悪い河北潟で釣るよりも、寒ブナ漁をしている羽咋の邑知潟で釣ったほうがおいしいのかな?